株式会社ITSO(以下、ITSO)は、「テクノロジーの力で未来の働き方をデザインし人と企業の価値をリデザインする」をミッションに掲げ、ハイパーオートメーションカンパニーとして、国内トップクラスの実績を誇る。

急成長を続けている同社では、どのようにしてITエンジニアを採用しているのだろうか。ITSO共同創業者で取締役COOの國方 雄佑さんに、ITエンジニアの採用戦略について話を聞いた。

ITSO 取締役COO 國方 雄佑さん

國方 雄佑さん プロフィール
株式会社ITSO 取締役COO 兼 株式会社BRBD 代表取締役。2018年にITSOを共同創業。ハイパーオートメーション領域にフォーカスした技術支援を展開し、さらにDX化を先取りした多彩なITソリューションまで事業を拡大。

ハイパーオートメーションのプロ集団、成長を続けるITSOの事業展開とは

ITSOは、CEOの北川 伸一さんとCTOの深野 靖浩さん、そしてCOOの國方さんの3名によって2018年に創業された。創業当初からハイパーオートメーションを軸に、AIやRPA、プロセスマイニングなどの最先端技術を駆使し、従来の業務プロセスの限界を突破するサービスを提供している。

さらに、DXコンサルティングやシステム開発支援、リスキリングのトレーニングサービスなど、ハイパーオートメーション領域に関係するサービスを数多く展開している。ただし、「技術やサービスはあくまで手段にすぎない」と國方さんは話す。

「DXや業務の効率化では、従業員数の多い企業のほうがインパクトは大きいため、クライアントの約9割が上場企業です。私たちは、技術やサービスを販売するというよりは、クライアントごとに最適なツールを選定して、『課題を解決する役務』を提供することに重きを置いています。システム開発のように、技術やサービスが必要なケースもありますが、それはあくまで手段です。まずはコンサルティングから入り、目的である課題解決に必要であれば、システム開発から運用・保守までを一気通貫で担います」

コンサルティング力と技術力を掛け合わせてクライアントを支援し、ハイパーオートメーションを実現しているITSO。これまでに80を超える企業を支援し、510のプロセスを自動化した。削減効果時間は、累計で120万時間にも及ぶ。

現場社員の「どう生きたいか」を尊重する「人材ファースト」な組織

TISOが進める現場社員の「どう生きたいか」を尊重する「人材ファースト」な組織

多くの企業がITエンジニアの採用に苦労しているなか、ITSOは採用に成功し、組織を拡大している。その理由は「人材ファースト」にあるようだ。「主体性」を重視し、社員1人ひとりが自分の働き方やキャリアプランを考えている。会社側はそれぞれの考えを尊重し、人材ファーストで働く環境を整えている。

「ITエンジニアの場合、コードを書き続けたい人もいれば、マネージメント業務をしたい人や技術知識を持ったコンサルタントになりたい人もいます。それぞれに働き方や役割が異なるので、どのようなキャリアを歩み、どのような生活を送りたいのかを自分で考えてもらうことが大切です。そこから逆算して、当社で働くことがプラスになるよう、一人ひとりに合わせたプランを設計しています。ただし、これを100%実現できる会社はないと思います。どんなにすばらしい企業で働いていても、何かしらの不満はあるはずです。それでも、私たちはできる限り100%に近づけるように環境整備をしています」

主体性を大事にした働き方の具体例を聞くと、その一例として「男性の育休」の話をしてくれた。約80名いる社員のうち、4名の男性管理職が今年に入って育児休業したという。

「1人は2ヶ月、残りの3人は半年程育休を取得しました。私たち創業メンバーも家庭があるため、子どもと過ごす時間の大切さをわかっています。ただ、必ず育休を取得するように強要しているわけではありません。社員自身が主体的に選択した結果です。会社としては、社員が『休みたい』と言いやすい環境づくりを心がけています」

個人がどう働いて、将来どうなりたいのかを役職に関係なく自由に発言できる環境をつくり、主体性を発揮してもらう。それを制度としてではなく、職場の雰囲気として自然に根付かせることを重視しているという。

ITエンジニアに求める「論理的思考」と「コミュニケーション能力」

ITSOでは、クライアントの課題解決をするためのITエンジニアを採用している。そのため、コーディング経験だけではなく、クライアントの課題を把握し、それを解決するための技術を提供することが求められる。もっとも重視しているのは「論理的思考」ができるかどうかだ、と國方さんは話す。

「論理的思考ができることは、コーディング経験よりも重視していますね。そのような人材をいかに多く採用していくかが課題の1つです。さらに、コミュニケーション能力も求められます。クライアントには技術のことがわからない方もいますので、要望を聞いたうえで、それを理解して解決策をわかりやすく伝える能力が必要です」

ITSOでは、IT業界の経験者だけではなく、未経験者も採用している。実際に約4割が未経験で入社しているそうだ。ただし、実務は未経験でも問題ないが、なんらかのプログラミングを学習した人材を求めている。そのなかで、paizaは非常にマッチしたようだ。

「あらゆる採用媒体を試したなかで、paizaも利用しました。paizaでは、学習プログラム・プログラミングスキルの可視化(paizaランク)を提供されており、それを受けた異業種からのキャリアチェンジを目指す方を紹介していただけます。異業種からキャリアチェンジを目指す方は、それだけバイタリティやモチベーションが高いと思います。実際に、そういう人材が当社でもマネージャーとして活躍しています。これまでに新卒採用で1名、キャリア採用で7名の方がpaiza経由で入社してくれました」

これまでに採用してきたなかには、IT業界未経験で、薬剤師や英語教師などの経歴を持つ方もいるそうだ。

独自の採用プロセスと今後の展望

多くの人材を採用してきたITSOでは、どのような流れで採用を進めているのだろうか。話を聞くと、経営陣が積極的に関与していることがわかった。

「書類選考の次に適性検査を受けていただき、その後は採用担当者による一次面接があります。ITエンジニア志望の方にはコーディングの課題を提出していただき、提出されたものをCTOの深野がすべて確認し、フィードバックをします。最後に代表の北川か私が面接をし、働き方のスタンスがお互いにマッチしそうかを確認するという流れです。人材採用は非常に重要なため、十分なリソースを投入して取り組んでいます」

最近では、コーディング課題を生成AIに任せるケースも想定される。しかし、CTOの深野さんは、コードを見れば人が書いたものか生成AIが書いたものかをすぐに見分けられるそうだ。

paiza経由の応募の場合は、プログラミングスキルチェック結果によるランクも一部参考にしているという。paizaには、各問題のプログラムコーディングをし、作成したコードをオンライン提出する「プログラミングスキルチェック」がある。これにより技術力が判定され、S〜Eまでの6段階で評価される。

「paizaは学習プログラムを体系化して提供しているので、率直にすごいと思います。paizaを活用することで、採用コストも5%ほどの削減につながりました。サポート面でも現場の採用担当者からネガティブな報告は受けていないので、満足しているのだと思います」

ITSOでは、paizaを含めたさまざまな媒体で求職者へアピールし、経営陣含めて採用活動に取り組むことでITエンジニアの採用が順調に進んでいるのだろう。しかし、現状に満足せずに、人材採用の新たなアプローチを考えているという。

「新卒や第二新卒へのアプローチも強化していきたいと思っています。これまではキャリア採用が中心になっていましたが、現時点でのスキルにこだわっているわけではないので、幅を広げていきたいです。最近の世代の方々は、デジタルネイティブでITリテラシーも高いと感じます。こうした方々ともコミュニケーションを図り、当社に加わってもらいたいと考えています。また、海外からの採用にも取り組みはじめました。来年、インド工科大学の学生が2名入社する予定です。日本語のカリキュラムを支援しており、入社までにある程度の学習を経てもらいます」

今後は新卒や第二新卒に加え、海外人材の採用も加速させていきたいと話す國方さん。会社のさらなる成長を目指し、「人材ファースト」で採用を進めていく。

オンリーワンな働き方を実現する「デュアルキャリア採用」

個性的なITSOならではのユニークな取り組みとして、「デュアルキャリア採用」があるという。聞き慣れない言葉だが、デュアル、すなわち2つのや2重の、といった意味になるが、どのような働き方を実現しているのだろうか。

「現在、eスポーツとITエンジニアのデュアルキャリア採用をおこなっています。私が別会社の代表としてプロのeスポーツチームを運営しているので、そこと連携しながら本業はITエンジニアとして働き、副業としてeスポーツチームに関わる仕事をしてもらっています。現在、約80名いる社員のうち、12名がデュアルキャリア採用で働いていますね」

デュアルキャリア採用

デュアルキャリア採用も通常のキャリア採用と同様の選考フローで進んでいく。なぜデュアルキャリア採用をはじめたのか聞くと、次のような答えが返ってきた。

「好きなことを仕事にするのは簡単ではないので、実現できるのは一部の方に限られると思います。そんななか、ITエンジニアという安定的なキャリアを積める職種で、チャレンジできる環境をつくっていきたいと考えました。いまはeスポーツ限定にしていますが、将来的にはそれ以外の選択肢も増やしていきたいと考えています。好きなことを仕事にできるデュアルキャリアを増やすことで、オンリーワンな働き方として当社を選んでくれる可能性も増えるのではないでしょうか」

将来的には異業種を含む他社と働き方の提携を進めながら、デュアルキャリア採用の取り組みを拡大していきたい考えもあるそうだ。

現在、IPOの準備をしているITSOでは、人材採用は急務だと國方さんは話す。主体性を持ちながら急成長企業で働きたいと考えている方は、ぜひITSOへの参画を検討してみてはいかがだろうか。

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