わたしは、よくメモをとる。だけど、イマイチうまく活用できていない気がする。もっと効果的なメモの使い方ができないものかと、『考える人のメモの技術(著・下地寛也)』を手に取った。

目次
メモの基準を決める

わたしは自分のアンテナに引っかかったことを、PCのメモ帳に記録している。そして、「あ!たしかこの情報は、メモしたことがあるな」と思い出したときは、キーワード検索をして引き出す。でも、そんな機会は少なく、多くのメモが書いて終わりになってしまっている。本書を読んで、わたしがメモをうまく活用できていない原因がわかった。
- なんでもメモしてしまうため、目的がわからなくなっている
- 記録を意識しすぎて長々と書いてしまい、要点がわからない
- メモしたことに満足して見返さないため、忘れている
- メモしたことを自分ごとにできていない
そもそも、メモはなんのために書いているのか?
忘れたくないことや仕事の参考にしたいことなどをメモしている。つまり、記録を意識して書いている場合が多い。しかし、メモを有効に使うためには、アウトプットに活用する意識を持ち、自分にとって意味のある情報だけを集める必要がある。そのために、まずは自分なりの「メモの基準」が必要だと著者は言う。
“メモの基準があると、必要な情報が目に留まりやすくなります。(中略)人間の脳は特定の事柄に意識を向けると、情報の中からその特定の事柄に関する情報を認識しようとする性質を持ちます。(中略)つまり、自分のアウトプットを高めるために知っておくべきことは何かな? と考えて、リストをつくるわけです。(P81)”
これまで、アウトプットを意識したメモの基準は設けていなかった。さっそく、本書のポイントを参考に自分なりのメモの基準を考えてみた。
【わたしのメモの基準】
■活用したい情報
=仕事や生活で試してみたい、アイデアの参考にしたい、自分の話の引用にしたい情報
- 文章術
- キャリア、マネジメント、テックにまつわる事例
- SNSを活用した広報の方法
- パフォーマンスを上げるための方法
- 編集・ライターの生存戦略
- 発見・気づきのあるエピソードや言葉
- まちづくりの事例
- クリエイティブ思考
- 健康を維持するための知識
- 自己理解の知識
- お金の知識
■面白いと感じる情報
=すぐには使えないかもしれないが、自分の感性や嗜好性に合っていると感じる情報
- サウナや温泉施設の情報
- 日本酒の知識
- スカッとするアクション映画
- 物事の由来や地域文化
- 地域の特産品や名物
“単に、使えそうな情報だけを集めるのではなく、感性に働きかける情報をメモすることが自分らしさを磨く上で大切になります。(P84)”
こうして書き出してみると、メモするべき情報とスルーしてもいい情報が明確になり、自分に意味のある情報だけを集めることができそうだ。
メモは箇条書きで書く

“得られた情報を全てメモしようとするのではなく、ここは大切だと思うところだけを抜き書きすることが大切です。そうしないとメモは単なる情報の羅列になるだけ。自分の知識に取り込まれません。(P107)”
次のメモは、過去にわたしが書いたものだ。
【古賀史健さんの新書『さみしい夜にはペンを持て』を読んだ。書くことは、自分を知ること。考えることは、答えを出そうとすること。グチを書くときは、過去形で!自分を深掘りしていくと、新しい発見に出会い、書くことがたのしくなる。】
このメモを、本書を参考に箇条書きに直してみる。
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『さみしい夜にはペンを持て』著・古賀史健 読書メモ 2023/7/24
- 書くことは、自分を知ること
- 考えることは、答えを出そうとすること
- グチは、過去形で書く
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こちらのほうが、ポイントが絞られてインプットしやすい。また、あとで見返したときにも直感的に内容が理解できる。探しやすくするために、タイトルや引用元、日付は入れておくようにしようという気づきもあった。
メモに自分の気づきを加える

“いろいろとメモしているけど、結局アウトプットにつながらないと言う方もいるかと思いますが、それはメモした情報を本当の意味で自分ごとにして知識の中に取り込んでいないからなのです。(P134)”
わたしは、まさにこれだ!
でも、自分ごとにするにはどうすればよいのだろうか?
“基本的にやってほしいことは、情報をメモするときに自分が感じた「気づき」を加えること。たったこれだけです。(P133)”
“メモした情報は自分の外にあるもので、気づきは自分の中から出たものです。実はこの外から得られた情報に対する自分なりの解釈こそが、情報を自分ごとにする変換装置の役割を果たします。(P134)”
先ほど箇条書きにしたメモにさっそく自分の気づきを書き加えてみる。
(★が気づきの部分)
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『さみしい夜にはペンを持て』著・古賀史健 読書メモ 2023/7/24
- 書くことは、自分を知ること
- 考えることは、答えを出そうとすること
- グチは、過去形で書く
★書くと頭のなかがスッキリする。それは、脳内のモヤモヤが、書くことで(考えることで)整理されていくからだ。
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情報を記録するだけでなく自分の気づきを加えることで、脳が働いている気がする。また、気づきを書く癖をつけておくと、すぐに自分の意見が言えるようになると著者は言う。急に意見を求められると通り一遍のことしか言えないときがあるので、これは、ぜひ、習慣にしていきたい。
AI時代に求められるのは、自分らしい問題解決

今後、デジタル化がさらに進んでいくとメモの重要性はますます高まると、著者は言う。その理由は、AI化・ロボット化によって人間にしかできないクリエイティブなアウトプットの必要性がより求められるからだ。
“AI時代に求められるのは「自分の視点で感じとり、考えられる人」です。(P31)”
“情報があふれた中で、決まったテンプレート(枠組み)に言葉をはめ込んだようなアウトプットには価値がありません。採用面接で、お決まりの受け答えをする学生を企業が採用しないのと同じです。(P32)”
“アイデアを出すためには、自分の考えを書きとめ、それらを組み合わせて考える必要があるんです。(中略)日頃からインプットとなる情報を自分の知識に取り込み血肉化し、考えるべき課題に対して、それらの知見を書き出し組み合わせながら「これだ!」と思いつくようなプロセスなのです。そのような行為のためにもメモは必須のツールになるわけです。(P31)”
わたしはメモの役割を記録と捉えていたが、本書では自分らしいアウトプットをするためのツールだと提案している。たしかに、記録からアウトプットへと意識を変えるだけでもメモをうまく活用できそうだ。
今回は、普段の気づきをメモする技術(インプットメモ)にフォーカスして紹介したが、本書には自分らしい思考をする技術(アウトプットメモ)についても詳しく書かれている。
メモは、未来の自分を助けてくれる強い味方だ。AI時代にオリジナリティのある提案をしていくためにも、メモを使って考えることを習慣にしていきたい。
(文:コクブサトシ)
