2023年の秋、アニメファンにとっては待ちに待ったシーズンがやってくる。というのも、この秋はさまざまな人気作品の続編や初アニメ化作品など、注目度の高いアニメが揃っているからだ。

その中には、今年の春に放送後、社会現象となった『【推しの子】』級のヒットが期待されている作品もある。本記事では、アニメ好きの方はもちろん、新たにアニメに触れる機会を探している方にもぴったりの厳選した秋アニメオススメ5選を紹介する。

(1)『SPY×FAMILY Season 2』

『SPY×FAMILY Season 2』(2023)
原作:遠藤達哉
監督:古橋一浩、原田孝宏
出演:江口拓也、種﨑敦美、早見沙織、松田健一郎
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『SPY×FAMILY Season 2』は、前作からの続編で、スパイをテーマにとある家族の物語が描かれる。凄腕スパイの父であるロイド、殺し屋の母であるヨル、そして心の声が聞こえる超能力者の娘アーニャ、少し先の未来が見える犬のボンドは、お互いの事情を秘密にしながら家族として過ごす。

第1期の終盤では、ロイド・フォージャーが「オペレーション<梟(ストリクス)>」という重要な任務の対象であるドノバン・デズモンドと対面し、物語が急速に進展する。第2期で特に注目すべきは、母親のヨル・フォージャーの活躍だ。ヨルは東国の暗殺組織「ガーデン」に所属し、今回はマフィアの要人を護衛する役割を果たすために豪華客船に乗り込む。ヨルと暗殺者たちとの壮絶なバトルが展開され、迫力満点のシーンに期待が高まる。

この作品は、個性豊かなキャラクターたちの魅力と、笑いと緊張感に満ちたストーリーが楽しめる。アクションとコメディが好きな方には特にオススメだ。

(2)『薬屋のひとりごと』

『薬屋のひとりごと』(2023)
原作:日向夏
監督:長沼範裕
出演:悠木碧(八武崎碧)、大塚剛央、小西克幸、種﨑敦美、石川由依、木野日菜、甲斐田裕子、潘めぐみ、小清水亜美、七海ひろき
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『薬屋のひとりごと』は、誘拐され、とある大国の後宮に売り飛ばされた薬屋の少女・猫猫(マオマオ)の物語だ。年季が明けるまで大人しく生きようと決めていた猫猫。しかしある日、彼女は皇帝の子どもたちが不審な死を遂げているとを知る。その謎を解き明かし始めたことで、猫猫の運命は大きく変わっていく。小さな謎から大きな事件まで、猫猫が冷静かつ巧妙に謎を解き明かす様子は、視聴者に爽快感をもたらすに違いない。

『薬屋のひとりごと』は、女性たちが思いを寄せる花園「後宮」を舞台に、純愛や忠誠心など、女性たちの複雑な感情も描かれている。さらに、『薬屋のひとりごと』の舞台となるのは、「茘(りー)」という架空の国。 現代のミステリーとは異なる中華風の世界観も面白い。中華ファンタジーとミステリーが好きな方に、ぜひオススメしたい作品である。

(3)『葬送のフリーレン』

『葬送のフリーレン』(2023)
原作:山田鐘人、アベツカサ
監督:斎藤圭一郎
出演:種﨑敦美、市ノ瀬加那、小林千晃、岡本信彦、東地宏樹、上田燿司、田中敦子、安元洋貴
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日本テレビ系列の「金曜ロードショー」で、初回2時間スペシャルが放送されたアニメ『葬送のフリーレン』。物語の主人公であるエルフのフリーレンは、ヒンメルの死をきっかけに「人間を理解する旅」に出発し、死者とコミュニケーションを取れると言われる「魂の眠る地(オレオール)」を目指している。

『葬送のフリーレン』の切ないところは、フリーレンはエルフだからこそ、寿命の違いから大切な人たちとの別れを繰り返す運命にあるという点だろう。物語では死との向き合い方が繊細に表現されている。映画『ジョゼと虎と魚たち』やアニメシリーズ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の劇版を手がけてきたEvan Callの音楽も見どころの一つ。さらには『SPY×FAMILY』シリーズでアーニャ役を務める種崎敦美がフリーレンの声優を務めるなど、この秋ならではの声の比較ができるところも楽しい。泣けるアニメやロードムービーが好きな方にオススメの一作だ。

(4)『進撃の巨人』The Final Season 完結編(後編)

『進撃の巨人』The Final Season 完結編(後編)(2023)
原作:諫山創
監督:林祐一郎
出演:梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、三上枝織、谷山紀章、嶋村侑、細谷佳正、朴璐美(朴ロ美/朴路美)、神谷浩史
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シリーズの最後を締めくくるTVアニメ『進撃の巨人』The Final Season完結編<後編> が11月5日に放送される。

巨人の餌と化した人類は巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに巨人の侵略を防いでいた。だが、自由を夢見る10歳の少年、エレン・イェーガーは、外の世界を諦めた人々に違和感を覚える。そして、壁をも越える超大型巨人が出現し…。

壁の外の真実、そして巨人の正体。それらを知ってなお、自由を求めて進み続ける。謎を解き明かす鍵はエレンたちが住んでいたパラディ島を長年脅かし続けてきた、ライナーたちの祖国であるマーレに眠っていた。新たな舞台で、エレンたちの物語は終局へ向け加速していく。

『進撃の巨人』The Final Season完結編(後編)では、世界を滅ぼそうと「地鳴らし」を発動させたエレンと、残された仲間、そして幼なじみのミカサとアルミンがエレンを止めるために挑む最後の戦いを描く。ダークファンタジーや巧みな心理戦が描かれる作品が好きな方にぜひ観て欲しい。また、スペシャル再放送『進撃の巨人』The Final Season完結編<前編> が10月29日に放送予定だ。後編を万全な状態で楽しむために、これまでの話のおさらいをしておこう。

(5)『東京リベンジャーズ 天竺編』

『東京リベンジャーズ 天竺編』(2023)
原作:和久井健
監督:初見浩一
出演:新祐樹、和氣あず未、逢坂良太、林勇、福西勝也、狩野翔、松岡禎丞、畠中祐水、中雅章、野津山幸宏
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和久井健原作の人気漫画「東京リベンジャーズ」のTVアニメ最新作『東京リベンジャーズ 天竺編』。元不良の花垣武道(タケミチ)は、偶然手に入れたタイムリープ能力を駆使し、中学時代の恋人が犯罪組織東京卍會によって命を奪われるのを阻止しようと奮闘する。『東京リベンジャーズ』天竺編では、佐野万次郎(マイキー)率いる東京卍會と、黒川イザナ率いる天竺との間で勃発した、東京卍會との最大かつ最終の抗争である”関東事変”が描かれる。

これまでにもタケミチの運命への立ち向かい方が描かれてきた『東京リベンジャーズ』だが、今回は物語がさらに進展しマイキーの過去に触れる場面も。また、天竺編では、マイキー率いる東京卍會と横浜の「天竺」との間で勃発する「関東事変」という激しい抗争が描かれるため、黒川イザナ率いる天竺との壮絶なアクションも見逃せない。ヤンキー同士の抗争を描いた作品やタイムリープものが好きな方は要チェックだ。

原作や全シーズンとの比較も秋アニメの醍醐味

この秋のアニメラインナップは、原作からのアニメ化や前作からの続編が充実している。アニメを楽しむ前に、原作や前シーズンを振り返ることで、アニメ鑑賞の楽しみが大幅に増えることだろう。特に今回紹介した5つの作品では、原作ファンにとっても新たな発見やアニメ独自のアプローチが楽しめるはず。今回紹介した5作品の中には、今後も長期にわたって続くと期待されている作品も多い。ぜひ今のうちに追いついておこう。

(文:すなくじら

presented by paiza

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