普段は企業やキャリアに関する取材記事を主に書いているフリーライターの中 たんぺいです。10年間メーカーで営業をしていましたが、2022年に独立しました。

さて、私は、これまで4回の転職活動を経て、フリーライターをしていますが、20代では3回の転職を経験しています。ただ。最初の転職活動では、情報を収集せず活動を開始したため、失敗ばかり。お祈りメールで埋まるメールボックスを見て、不安になることも少なくありませんでした。

転職活動は、情報収集と準備が大切になります。今回は、初めての転職活動に臨んだ20代の自分に伝えたい転職活動の7つのルールを紹介します。転職活動に臨む方の参考になれば幸いです。

Rule1:転職活動の軸を決める

転職活動をするにあたって重要とよく言われるのが、「転職活動の軸」を決めること。業界や会社の規模、自分のやりたいこと、給料などの優先順位を決めることです。

僕は、最初に転職活動を行った時、「とりあえず会社を変えたい」と思っていたため、条件がよさそうな企業に手当たり次第に応募をしていました。応募する業界も職種もバラバラ。結果、書類選考や面接に受からない状態が続きました。

このような経験から「転職活動の軸」は重要だと感じています。あの頃を振り返ると、転職活動で手に入れたい条件、やりたい仕事の2つを決めるべきだったと反省しています。手に入れたい条件が決まれば業界が定まり、やりたい仕事が決まれば企業が定まるからです。応募する企業が絞られると、準備にかけられる時間も増え、選考にも安心して臨めます。転職活動を始める際には、まず「転職活動の軸」を固めることが重要です。

Rule2:魅力的な求人にはすぐ応募する

転職活動は、求人サイトへの登録をする人も多いでしょう。サイトへの登録を行い、職歴を埋めて、企業へのアピールとつながる実績を書いていく。ここがスタート地点です。ただ、キャリアが浅い時期での転職活動では、職務経歴書の書き方をどうすればよいか、自分をどのようにアピールすればいいのか悩んでしまい、多くの時間を費やしてしまいました。

準備不足な状況でも、求人を眺めていると魅力的な求人が見つかることもよくあります。そのような時でも、すぐに応募することをおすすめします。

準備を優先して応募を後回しにした結果、求人の募集がいつの間にか終了してしまったケースが何度もありました。かつての僕は、あの時応募しておけば……と後悔を何度もしました。企業の目的は、人材の採用。いい人材が取れれば、募集を終了します。会社との出会いは一期一会と認識しましょう。

Rule3:転職エージェントはビジネスパートナーと認識する

転職エージェントは、魅力的な求人や企業の求める人材のポイントを教えてくれます。そのため、転職エージェントと信頼関係を結ぶことが肝心です。

僕が最初の転職活動を行った時、志望動機や行きたい業界など決めずに、転職エージェントへの相談を続けました。結果、企業に紹介できる人材ではないと認識され、徐々にやりとりが消滅。エージェント経由での内定はひとつも取れませんでした。ただ、2回目以降の転職では、経歴とやりたいことをまとめた上で、やり取りを進めるようにしました。すると、想定していたよりも条件のいい求人を紹介してもらえるようになりました。

転職エージェントは企業に人材を紹介する仕事です。ビジネスパートナーと認識し、企業に紹介しやすいように自分のことを伝えましょう。

Rule4:自分と企業をストーリーでつなぐ

最初の転職活動を進めていた時のことです。書類選考は通るものの、1次面接に受からない時期が続きました。自分なりに分析してみると、「実績とやりたいことを述べていただけ」ということに気付きました。

「これだけの実績を残しました。御社のこういう仕事に携わりたいと思って応募しました」としか面接で伝えていませんでした。この答え方だと、応募した企業へ転職したい理由が伝わりません。「なぜ企業に応募したのか」「どう貢献できるか」をこれまでの仕事を通じた経験をもって伝えないと説得力が生まれません。

「できること」を課題解決のエピソードで示す。そして、その経験から考えた取り組みたい仕事を説明する。自分の職歴の延長線上にその企業が必要と示すようにしましょう。

Rule5:周囲への転職活動の進捗報告は慎重に

初めての転職活動では、うまくいかない状態が続き、不安に埋もれることもしばしばありました。そのような時に家族や友人に告げると、心配してくれて、アドバイスを貰うこともあるでしょう。ただ、初めての転職活動では、自身で情報を取捨選択することが難しく、迷うケースが出てきます。

僕自身、転職経験のない友人や親に相談したところ、「あと数年働いた方がいい会社と出会えるよ」「こっちの業界の方がいいよ」などのアドバイスを貰い、「もしかしたらそうかもしれない……」と戸惑いました。

そんな時に、不安解消に繋がったのが、転職関係の本を読むことでした。どのようなステップで選考が行われるのか、どのようにキャリアを積んでいけばよいのか、どのようなマインドを持てばよいのか、体系的に書いてあり、転職方法の進め方がわかったことで不安が和らぎました。

転職活動中の不安な時には情報に惑わされないようにしましょう。情報の取捨選択がうまくできない場合は、書籍などから学んだり、転職エージェントに相談に乗ってもらうことをおすすめします。

Rule6:仕事と転職活動の優先順位をつける

転職活動を始める際には、仕事と転職活動のどちらを優先するか決めることをおすすめします。どっちつかずになると、現在の会社に留まっても、転職活動を進めても中途半端な結果に終わり、後悔に繋がります。

僕自身、初めての転職活動を進めた時に、仕事と転職活動を両立しようとして、どちらも結果が出ないという時期を過ごしました。

会社に留まるなら転職活動を辞める。転職活動を進めるなら、転職活動を優先する。しっかり優先順位を決めるようにしましょう。

Rule7:退職の日程は少し早めて報告する

転職先が決まった後の最難関が、退職日の報告。ここで必ず在籍している会社との退職日の相談が発生します。転職先が決まっているのに引き止められたり、ギリギリまで働いてほしいと要望を受けるケースも多いです。また、転職先から「早く来てほしい」と要望を受けることもあり、現在の職場と転職先との間で板挟みになるケースもあります。

そのため、退職日の報告は退職可能な日程より、2〜3週間ほど早めの日程で伝えることをおすすめします。交渉を受けたり、不足の事態が起こったりしても、日程に余裕があると安心です。

失敗を防げば、転職活動はうまくいく

転職活動は、時間が限られた中で進めないといけません。そのためには、失敗を防ぐことがポイントになります。ぜひ転職活動に臨む方の参考になればうれしいです。

(文:中たんぺい

― presented by paiza

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