会社のテックブログや、個人で開設した技術ブログなどがなかなか書けずに困っているという話を聞きます。

よくあるのは「ネタがない」「何を書けばいいか思いつかない」というものです。私はこの原因のひとつが、「いきなりブログ記事を書こうとしているから」だと考えています。

いきなりブログを書くのは難しい。ネタを思いつくこと自体も難しい。

世の中ではブログのネタを思いつく方法として、さまざまなテクニックが紹介されています。

・日々の業務で気づいたことや学んだことを書こう
・自分が調べてわかった、バグやエラーの解決方法について書こう

などが代表的です。

私もこれらのテクニックや考え方は有効だと思っています。しかし、現実問題としてこれらを知っても「それでもやっぱり書けない」「ネタそのものが出てこない」という方も多くいます。

たとえば夕食のレシピを考えてみましょう。ただ「今夜は何にしようか・・・」と考えるのは大変ですよね。それよりかは、たとえば冷蔵庫を見て「卵があるな」や「大根があるな」などきっかけになる材料をヒントにしてメニューを考えるほうがやりやすい。テックブログの記事も同様で、何もないところからメニュー=ブログネタを考えるのは大変なので、まずは材料=ブログネタの発想元を集めるところから行う必要があります。

メモを取って溜めておき、ブログネタの材料にする。

ブログの材料になるのが、メモです。このメモは、必ずしも「ブログのネタにするぞ!」と思って書かなくてもOKです。

□メモの内容

では、仕事や生活の中でどのようなメモを取れば良いのでしょうか。

たとえば仕事で何かコーディングをしているときにエラーが出た場合、原因を調べてエラーの解消をしますよね。

その際に

・参考にしたページのURL
・試した手順とその結果

などを書いておきましょう。(テックブログを書く/書かないに関係なく、個人のナレッジとして必要ですね)

その他にも、気づいたことや学んだこと、それから疑問なども書いておきましょう。

たとえば

・先輩が***という本を読んでいると言っていた

・エディターのショートカットキーを覚えた

・***というツールがあるらしい

・***という言葉を聞いたけど、初耳だった

などです。

これらのメモは、数日間や数個溜めただけでは効果を発揮しません。継続的にメモを続け、メモの量が増えていくことでより効果を発揮します。
継続のためには、メモを取る際は気持ちと手間の両面でハードルを下げることが大切です。

・小さくても気にしない

・タイトルだけのメモ、疑問形のメモでもOK

・「ブログネタ」を書こうと気負わない

という意識でやってみてください。

メモを使ってブログを書く

メモがある程度溜まってきたら、いよいよブログ記事を書くのに使う段階です。

これは簡単で、メモを溜めていたエディターなりノートを見返して、「どれについて書こうか」と検討します。メモひとつが1記事になる場合もあれば、複数のメモをまとめて一つになりそうだ、と発想することもあります。

また、メモを見返すことで「書きたいけど材料が足りないな」となることもあるでしょう。そうなったら、足りない部分を調べる等して補い、一つの記事として作成します。先の夕飯のたとえで言うならば、「肉と野菜があるのでカレーを作りたいけど、ルゥがないから買ってこよう」といった具合です。

こう聞くと、「なんだ、メモを取ったってそれがそのままブログになるわけじゃないじゃないか」と思われるかもしれません。たしかに、ブログ記事執筆の大変さが大きく軽減されるわけではありません。

しかし、ゼロから何を書こうかと頭を悩ませるのに比べれば、何を書くかが決まりやすい分スムーズになります。

メモをもとにブログネタを発想する際の実例

「メモを取りましょう」だけでは、具体的にどうやるの?がわかりづらいと思いますので、私がブログやWebメディアでの記事内容を考える際に行っている、メモからの発想方法について2パターンをご紹介します。

□日々のメモからブログのアイデアを見つけるパターン

たとえば私はObsidianというツールを使っていて、メモは「デイリーページ」という1日1ページのノートのようなところに書くようにしています。

仕事中に思った「開発者にはマインドマップを使ったテスト作成のアイデアのウケが良かったな」ということを、まずメモとして2行書きました。

そして、その日の夜にこの話を膨らませてみよう、と思い新たに「マインドマップを使ったテスト作成テクニック」というページを作ったという流れです。

その後、この「マインドマップを使ったテスト作成テクニック」をブログネタとして設定し、内容を書いていったものがこちらの記事です。

マインドマップでテストをすることについて語るときに僕の語ること – テストウフ

□過去のメモの中からネタを探すパターン

もう一つのパターンは、一つのメモをそのままブログネタとして扱うのではなく、メモをもとに発想を広げていくというものです。

たとえば、下の画像は私が実際に使っているメモ置き場です。

ブログに何か書こうか、と考えたときには、このメモ置き場をざっと見渡してみます。

すると、「質問が下手な気がする」というメモが目に留まりました。

このメモの中身はたった1行です。そのため、これをそのままブログネタとして内容を膨らませていくのは少々厳しいと考えました。

そこで、「質問」というキーワードで、メモの置き場全体に対して検索をかけました。

すると、ある書籍の読書メモの中に「質問」というワードが多く含まれていることに気づきます。

この書籍の該当箇所で言っていることは、組織内でアンケートやサーベイなどを取る場合には、その項目を質問していることそれ自体がメッセージになる、という内容です。

これを読んで、最近自分が仕事をするうえで組織内でアンケートを取ったことを思い出し、「なるほど、あれは聞いたこと自体がメッセージになるのか」と気づきました。

このことから、たとえば

・開発組織に品質文化を浸透させるためにアンケート・ヒアリングを活用する
・1人目のQAが組織の品質意識を高めるためにできること

などのブログネタを発想することができます。

最後の発想の部分は、私個人が今仕事でやっていることや興味関心に深く関わるところなので、この記事を読んでいるみなさんが同じように発想するはずだ、ということではありません。

しかし、ブログネタを発想するまでの流れについては、想像していただけたかと思います。

テックブログのネタを考える際は脳内ではなくメモの山を掘り起こそう

テックブログを書こうと思ったときに、ただ頭の中で「何を書こうか」と考えるだけでは、なかなかネタと呼べるものは浮かんできません。

ブログネタを思いつくための材料=メモがあると、一つのメモがそのままブログネタとして使えたり、あるいは複数のメモを組み合わせることでブログネタになることもあります。

ブログのネタが思いつかない、と困った際には、まずは仕事の中で考えたことやわかったこと、疑問などをメモするところから始めてみましょう。

(文:伊藤由貴

 presented by paiza

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