みなさん、エネルギーを有効活用していますか?
最近、筋トレと、FF14と、葬送のフリーレンと、Tech Team Journalの執筆にエネルギーの大半を使っていて毎日がハッピーな染谷です。
というわけで、本日の記事は“エネルギー”をテーマに書いていきたいと思います。
日常生活の中で、エネルギーを消費する場面は大きく分類して5つあります。そして回復させる場面も、同じく以下の5つです。
- 運動
- 休養(睡眠・食事)
- 思考
- 遊び
- 関係性
目次
エネルギーもバランスが大事
同じ行動分類によっても、エネルギーを消費している場合もあれば、回復している場合もあるんです。面白いですよね、面白くないですか?
要はなにかの行動によって、気分が「快」に向かえばエネルギーは回復します。逆に「不快」に向かえば消耗していることになります。エネルギーは目に見えるわけではないので、あくまでも自分の感覚で大丈夫です。
運動すれば体力(カロリー)を消費します。でも、適度に運動することにより、気持ち良くなって脳の疲労やストレスが改善する効果も見込めます。たとえ体力は消費したとしても、ストレスが軽減されれば全体的なエネルギー量は回復しているわけです。
運動によって身体が疲れたら、睡眠や食事で回復すればよいでしょう。とはいえジャンクフードばかりでは、逆に内臓の疲労に繋がります。暴飲暴食もマイナスです。食事をしたのにもかかわらずダメージを受ける場合もあるわけです。適切な栄養を適切なタイミングで摂取することで、エネルギー回復に繋がります。
考えることは脳を鍛えることになるので、非常に有意義な行動です。でも人間の脳は常に活動していますので、適度に休ませる時間も必要です。海辺でぼんやりするのもいいですね。
遊びは心のゆとりに繋がります。でも、遊び過ぎは単なる無駄です。体力も精神力もお金も浪費してしまいます。仲のよい友人と飲みに行って楽しい気持ちになるのはプラスですが、飲み過ぎによる二日酔いで翌日15時まで調子が悪いのは完全にマイナスです。僕です。
関係性とは人間関係が主となりますが、身につける服や、学習による知識の取得など、自分に関わることすべてをあらわします。関係性がスムーズであればエネルギーは回復しますが、関係性が悪化していれば大きなストレスになります。
この5つはそれぞれ独立しているわけではなく、すべての要素に相関関係があります。
どんな行動もバランスが大切で、結果としてトータルでプラスに持っていけばいいわけです。それを意識してやれるかどうかが、自分の活動量を増やせるかの分かれ目になります。
エネルギーを大きく消耗する3つのシチュエーション
人間のエネルギーは有限です。
だからこそ限られた資源を効率的に使う必要があります。余計なエネルギーを使っていたら筋トレで扱う重量にも影響が出ますし、なにより超回復の妨げになります。
そして大きくエネルギーを消費する(特に精神的に)代表的なシチュエーションが以下の3つです。
- 孤独に耐えるとき
- 不安定に耐えるとき
- やり抜くとき
それぞれ補足解説していきます。
1.孤独に耐えるエネルギー
孤独ってつらいですよね。でも自分の能力を向上させるためには、自分ひとりの状態で学習したり練習したりする必要があります。みんなでワイワイガヤガヤしてたって、楽しいかもしれないですけど能力は伸びないんですよ。
2.不安定に耐えるエネルギー
自分のポジションが定まってないと不安ですよね。肩書きがあると、初対面の人にも説明するのが楽ですよね。
でもこれからの時代は流動的に動けないと、変化に対応できません。僕が何屋だかわからない状態にしているのはそのためです。いろんな輪に入っていくこと自体にもエネルギーを使いますが、不安定なポジションに居続けるということにも大きくエネルギーを消費します。
3.やり抜くためのエネルギー
最後までやれない人って多いんですよ。だってエネルギーが保たないから。
僕が企画していた書籍の案件で、9割完成していた書籍でも出版に至らなかったこともあります。最後の最後、ダルマの目を入れられない場合だってあるんです。やりきることって本当に大変なんです。
前回の記事でラーニングゾーンのことを書きましたが、ラーニングゾーンでは上記3つのシチュエーションがすべて該当します。大変だ。
さらにエネルギーを消耗する要因と対処法
3つのシチュエーションに加え、さらにエネルギーを大きく消耗する要因があります。それは「判断する」ことです。
日常生活をしていれば、大小はあるにせよ「判断するポイント」は発生します。選択とか悩みとか、今日はベンチプレス80kgいけるかな?とかそんな類です。
夢や希望じゃなくて、現実的にベンチプレスは70kgが8回程度上がらないと、80kgなんて上がらないんですよ。プレートつけるエネルギーすら無駄なんです。いや、10kgのプレートを運ぶ時点で上腕二頭筋に刺激が入っていいのか(違うそうじゃない)。
要はそのつど生じる「判断」の一部をルール化してしまえば、消費するエネルギーを削減できるわけです。
僕と遊んだり仕事したりしたことのある人はもしかしたら感じているかもしれませんが、僕は基本的に即断即決で返事をすることがほとんどです。それは判断の基準を決めて、そのルール通りに回答しているからです。
ルール化によるエネルギー管理
僕がルールを決めている理由は主に3つです。
- ルール決めによって判断を早められる
- 長々と考えていても結論は変わらない
- ルール化によって断りづらさが発生しない
人間が迷う理由ってある程度決まってるんですよ。
ざっくり分けると「得意分野か?」「人間関係」「価格(報酬・評価)」ぐらいじゃないですか?
であれば、その中での判断基準を決めておいて、基準内であれば受ける、基準外であれば受けないって形、シンプルじゃないですか?
判断するってものすごくエネルギーと時間を使うんです。ルールを決めることによって自動的に選択できるので、判断に使っていたエネルギーや時間を別のことに活用できます。
検討・調整するだけでエネルギーを消耗し、実際の作業前に枯渇してしまうのは本末転倒です。同じような判断を繰り返して不必要に消耗しないために、自分の中でルール化しておくことが重要です。
自分基準の決め方
ルール設定は人それぞれ好きにやればいいと思うのですが、それだと不親切なので染谷ルールの決め方を紹介します。
これも実に単純で、マトリクスを作って案件がどこに位置づくのかだけで決めてます。
・BCGマトリクス
マトリクスと言えば、ボストン・コンサルティング・グループが考案したBCGマトリクス(正式にはプロダクト・ポートフォリオ・マトリクス)が有名です。
市場成長率と、相対的マーケットシェアの縦軸横軸を「花形(Star)」「金のなる木(Cash Cow」「問題児(Problem Child)」「負け犬(Dog)」に4分類するアレです。負け犬って扱いひどいな。
【参考記事】BCGのプロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)とGEのビジネス・スクリーン
あくまでもBCGマトリクスの話はおまけなので、詳細説明は上記のサイトにお任せしますが、ここで重要なのは「ビジネスキャリアを長期間安定させるためにはStar商品を狙うのではなく、Cash Cow商品をたくさん持っておくこと」です。
Cash Cowになりそうな話なら積極的に受ける。負け犬案件であれば不思議と急にスケジュールがいっぱいになるというルール化によって、余計なエネルギー消費を避けられます。
・好き嫌い・得意苦手マトリクス
このようなビジネスにゴリゴリ寄った感じではなく、もっと感覚的なものでも大丈夫です。実はこっちが本命。
ご覧の通り、本当にシンプルな考え方です。自分の得意分野や好き嫌いを知っておくことで、どの象限の依頼かすぐに判別できます。
好き&得意であれば全力で引き受けましょう。興味はあるんだけど実力不足だと思ったら、全力で引き受けて全力で勉強して自分の能力を上げるきっかけにすればよいわけです。ちなみにBCGマトリックスと照らし合わせてもらうと、どの象限がCash Cowなのかもイメージしやすいと思います。
特に好きなわけでもないけど、やろうと思えばできることは依頼者との関係性で決めて、嫌いで苦手な分野は速攻で断る。即断即決できませんか?
僕の事例で言えば「ブログ飯」は”好き&得意”の象限に位置します。でも次作の「ネットショップの教科書」は”やりたい&未経験”の位置です。だって2014年当時はネットショップの運営経験なんてなかったもの。
でも興味はあったので(ブログの専門家だけでは弱いと思っていたので)、引き受けて勉強して、ネットショップ運用経験者を共著者に巻き込んで一つの作品に仕上げました。
2018年に出版した「複業のトリセツ」、2020年に出版した「副業力」もそうです。そもそも複業・副業という言葉自体が新しいので、自分で学んで、経験して、再現性を確認していく必要があるんです。孤独ですよね、不安定ですよね。
でもこうやって少しずつ”やりたい&未経験”のゾーンを拡げていくことで、自分の要塞は大きくなります。
逆につまらないセミナー依頼なんかは“やりたくない”側に位置付くので、秒で断るわけです。
どうです、即断即決できませんか?
え、そうは言ってもなんとなく断りづらいって気持ちがあるって?
早く断ることは失礼ではない
ぶっちゃけ依頼を断るのは「慣れ」なんですが、そんなマッチョ的なことを言ってたらもっと強い筋肉にグーで殴られそうな気がするので、気持ちの変化が生まれるかもしれない考え方を載せておきます。
断るのが気まずくて、結論をどんどん先送りする人もいます。実は依頼者からしてみると迷惑なんですよ。断る時期が遅くなればなるほど機会損失も大きくなります。
判断が早いと依頼側も次の手が打ちやすいんです。別の人を探す余裕が生まれるんです。内定も一緒です。辞退を早めにしてもらえば、採用担当者は次点の人にアプローチできます。
要は、早く断ることは「悪」ではなく「礼儀」です。断ったぐらいで崩れる人間関係なんてその程度の薄っぺらい関係性ですよ。
僕は条件が合わなければ(ほとんどがスケジュールの問題ですが)平気な顔をして断りますし、僕自身も断られても気にしません。断った人にも「また誘ってね」って言いますし、断られた人にも「また誘うね」って平気な顔をして言います。
要は慣れです。早く決断すればするほど、時間もエネルギーも節約できます。
そんなわけで僕になにかを依頼する場合、新規依頼時にすべての条件を書いておいていただけると、やるやらないの判断がすぐできるので助かります。なるべく急に忙しくなったりしないようにするのでおしごとください。
ラーニングゾーンに居続けるために
なぜそこまでエネルギー管理に気を使うのか。それは溜め込んだエネルギーを、自己成長、キャリアアップのために適切なタイミングで、効果的に注ぐ必要があるからです。
でも同じ勉強・練習時間でも、人によって成果の大きさが変わります。もちろん人にはそれぞれ特性があるので、成長度合いも違ってくるのは当然なのですが、それでもちょっとした知識と工夫で能率を上げることは可能です。
というわけで、次回の記事は効率よくエネルギーを使うための時間帯との関係性について解説します。
(文:染谷 昌利)