週末の「Tech Team Journal」では、「エンターテイメントを通した学びや気づき」のきっかけとして<Weekend Cinema>をお届けします。
筆者はエンタメジャンルの記事を中心に、アニメや映画にまつわる記事を執筆しているフリーライターです。近年、学園、SF、ファンタジー、戦記、ラブコメ……など、多くのジャンルの作品が放送されていますが、その中でも注目したいのが「お仕事アニメ」。お仕事アニメでは各業界の仕事内容を学びながら、仕事を通じて成長していくキャラクターの背中を追っていきます。
もちろん、現実では必ずしもアニメのように仕事が成功するわけではありません。しかし、悩みの解決に繋がる発見があったり、現実のお仕事に活かせるヒントが見つかる場合も。
今回は、仕事に行き詰まっている人にこそおすすめのお仕事アニメを3つご紹介します。
目次
お仕事アニメの魅力とは?
お仕事アニメの1番の魅力は、登場人物たちが一生懸命に仕事に打ち込む姿から、頑張る元気をもらえるところです。チームで意見が分かれたり、時にはクライアントから怒られてしまったりと、なかなかうまくいかないのが仕事の難しいところ。お仕事アニメでは、このような“仕事の楽しいだけではない部分”も丁寧に描かれています。
また、専門的な職業をテーマにしたアニメも多く、当事者にしか知りえない世界を垣間見えるところも面白いポイントです。普段何気なく目にしている製品やサービスが、どのように生まれているのかを知ることができる点も魅力でしょう。
アニメ業界の日常を描いた『SHIROBAKO』
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『SHIROBAKO』は、アニメ業界で夢を追う5人の女の子たちが、トラブルや挫折を乗り越えながら、アニメーションの仕事に向き合う姿を描いた日常を描いた群像劇です。
タイトルの「SHIROBAKO(シロバコ)」とは、映像業界で使われる白い箱に入ったビデオテープで、作品が完成した際に、制作者が最初に手にする成果物でもあります。
『SHIROBAKO』は、可愛いだけのキャラクターが毎日アニメ制作を頑張っているだけのアニメではなく、どの仕事にも共通する大変さを感じられる作品です。予定通りに上がらない原画、こだわりから仕事を増やす監督、意見のまとまらない会議……仕事の内容は違えど、似たような“厄介ごと”に悩んだ経験のある方もいるのではないでしょうか。
主人公・宮森あおいが担当するのは「制作進行」というアニメーション制作における各クリエイターの調節役のポジション。『SHIROBAKO』のチームで仕事をする難しさに対するリアリティは、見ていて苦しくなるほど。物語の終盤にはあおいの進行役としての成長と、チームで一つの仕事をやり遂げる楽しさが胸に沁みること間違いなしです。
観光協会で働く女の子達の物語『サクラクエスト』
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企業で働くビジネスマンの悩みとして、度々挙げられる勤務地。最近ではリモートワークの流行もあり、職場にしばられない働き方も広がってきました。しかし、やはり「都会で働きたい」という想いを捨てきれずにいる方もいますよね。
『サクラクエスト』の主人公、木春由乃(こはるよしの)は、田舎から上京し、短大の卒業を間近に控えた20歳の女の子です。彼女は『特別な何か』 になりたくて東京へ出てきましたが、結局、懸命に就活に励むもあえなく惨敗。しかし、ひょんなことから田舎町の観光大使に就任し、仲間たちと共に町おこしに奮闘することになります。ゆるキャラのイベントに地域のお土産の販売など、町おこしならではのお仕事の様子を覗ける面白さも観る人を惹きつける要素です。
『サクラクエスト』では町おこしをテーマに、田舎ならではの人の繋がりや“働く場所が全てではない”という居場所を探している方への強いメッセージを感じられます。希望の勤務地に配属されずに落ち込んでいる方や、地方と都会の仕事の環境のギャップに悩んでいる方にぜひ観て欲しい作品です。
ゲーム会社の裏側を描いた『NEW GAME』
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『NEW GAME』は、ゲーム制作会社の新入社員・涼風青葉が、キャラクターデザイナーとして成長していく物語です。ほのぼの系アニメとしての面白さもありつつ、リアルなゲーム会社の労働環境も描かれている作品です。
青葉は上司であり、一流のキャラクターデザイナー・八神コウに憧れを抱いています。しかし、まだまだスキルが足りず、請け負った仕事がリテイクの嵐になることも。たくさんの壁にぶつかる青葉を観ていると、誰もが一度は通る、新入社員のときの大変さをつい思い出してしまうでしょう。
上司であるコウは、どんなときも一生懸命な青葉に期待をしているからこそフィードバックを重ねるのでした。憧れの上司や仲間との関係性を描きながらも、疲れたときにも一息つきながら観られるような、適度なゆるさを兼ね備えているところも本作の魅力。新人社員として仕事を始めたときの、熱い気持ちを思い出せるような作品です。
お仕事アニメにはたくさんのヒントが詰まっている
現実世界のお仕事に最終話はありませんし、嫌な上司や同僚と顔を合わせなければならないときもあるでしょう。
しかし、アニメの中のキャラクターのように仕事に対して思い悩んでいる人は、案外多いものです。だからこそ、お仕事アニメは多くの人の共感を呼び、世界中で絶大な人気を誇っていると言えるでしょう。
お仕事アニメは、「自分は一人じゃない」という前を向くために必要な感情を呼び起こしてくれます。キャラクターの成長にワクワクするも良し。自分の体験と重ね合わせて泣くも良し。仕事につまづいてしまったときこそ、今回紹介した作品から仕事の取り組み方に対するヒントを探してみるといいかもしれません。どのような形であれ、働く皆さんの背中をそっと押してくれるはずです。
(文:すなくじら)
