こんにちは、TechTeamJournal編集部の坂本です。

データ分析の世界で多くのプレイヤーが日々切磋琢磨しているKaggleをはじめとするデータ分析コンペティション。その最前線に立つ関西のデータサイエンティストたちが一堂に会する関西Kaggler会が先日、大阪市内にて開催されました。

筆者自身、今回が念願の初参加。トッププレイヤーたちが集まる場ということで、最初は少々緊張しながら会場へと向かったのですが、そこで待っていたのは、最高にエキサイティングで、そして驚くほどオープンなコミュニティの熱気でした。

今回は、エンジニアやデータサイエンティストの成長を支える関西ならではの熱いカルチャー、その現場の模様をレポートします。

そもそも「Kaggle」「Kaggler」とは?

本題に入る前に、データ分析の世界になじみがない方に向けてご紹介します。

Kaggle(カグル)

世界中のデータサイエンティストや機械学習エンジニアが集う、世界最大級のデータ分析コンペティションプラットフォームです。企業や研究機関が提出した実社会のデータ(お題)に対し、参加者が予測モデルの精度を競い合います。

Kaggler(カグラー)

このKaggleに挑戦しているプレイヤーたちの総称です。成績に応じて「Novice(初心者)」から、世界でも一握りの天才しか到達できない最高峰の称号「Grandmaster(グランドマスター)」までのランクが与えられます。

一見、画面に向かって黙々とコードを書く、個人戦の世界のようにも思えます。しかし、だからこそ「現場のリアルな知見を共有し、横のつながりを作りたい」という思いから生まれたのが、このコミュニティです。

5人の有志で運営する関西Kaggler会

そんなプレイヤーたちが集まる関西Kaggler会は、関西圏のKagglerを中心に、初心者からGrandmasterまでが垣根を越えて集まり、知見を共有・交流するコミュニティです。

驚くべきことに、このコミュニティは特定の企業が主導しているわけではなく、5人の有志の運営メンバーによってボランティアで企画・運営されています。

「関西のデータサイエンス界隈を盛り上げたい」「誰もが温かく集まれる場所を作りたい」という運営陣の思いが、コミュニティ全体の居心地の良さを作っているのだと感じます。

それでは早速、当日の様子をご紹介します!

平日の日中に100名超が集結!熱気とユーモアで満ちた始まりの儀式

会場に一歩足を踏み入れて驚いたのは、その圧倒的な熱気です。

開催されたのは平日の日中。それにもかかわらず、会場には学生から社会人まで、なんと100名以上のKagglerが集結していました。そして、イベントの幕開けを飾ったのは、関西Kaggler会ならではのユニークな「始まりの儀式」でした。

全員が自身のKaggleマイページ(プロフィール画面)を表示したスマートフォンを掲げ、それを一箇所に集めて記念撮影!

画面にずらりと並ぶ、それぞれの努力の証であるランクやアイコン。久しぶりの再会を喜ぶ歓喜の声が響き、会場の空気は一瞬にして和気あいあいとした一体感に包まれました。

この最高の盛り上がりの後、いよいよLT(ライトニングトーク)や登壇セッションへと移っていきます。

笑顔と学びが交差する第一部のLT会

今回の関西Kaggler会は二部構成で企画されており、まずは第一部として、参加者による発表会(LT:ライトニングトーク)が行われました。

技術の発表と聞くと、少し硬い雰囲気を想像されるかもしれませんが、そこは関西Kaggler会。登壇者がマイクを握ると、終始笑い声が絶えないアットホームな空間が広がります。

第一部セッションまとめ

関西Kaggler会の歩き方/Naokoさん 

関西Kaggler会の魅力と多様な参加者、そして圧倒的な熱量について語られた幕開けにふさわしい発表。普段出会えないような人々との交流や女子会結成のエピソードなど、コミュニティの活気がひしひしと伝わってきました。

経営者目線でのKaggleの価値/smokyさん 

40年のキャリアを持つ視点から、Kaggleは「裏切らないコスパ最強の自己投資」であると熱く語られたセッション。メダル獲得の難しさや強敵の存在を挙げつつも、凡人は量で対抗すべきという現実的なアドバイスや、企業におけるブランド価値・ハイレベルな求人へのつながりなど、Kaggleに挑むべき理由が凝縮された内容でした。

その他のセッション・LT:第一部では他にも、「Kaggle × 仏教」「Kaggle × ゴルフ」といった、データ分析の枠を超えたユニークな掛け合わせのテーマも飛び出し、関西Kaggler会ならではの多様性と奥深さが感じられる時間となりました。

互いの挑戦を称え合い、純粋にデータ分析を楽しむ。そんな和気あいあいとした発表の場を通じて、会場の熱気と一体感はさらに高まりました。

熱量がさらに加速する第二部は技術議論へシフト

場がすっかり温まったところで、発表は第二部へと移り、ここから空気はさらに「Kagglerらしい」ディープな世界へとシフトしていきました。より高度で具体的な技術に特化した発表がメインに。スライドには最先端のアルゴリズムや、複雑な特徴量エンジニアリングの工夫などが映し出され、会場のKagglerたちも盛り上がります。 実戦を戦い抜いてきたプレイヤーだからこそ語れる、生々しくも洗練された技術ノウハウの応酬。和気あいあいと楽しみながらも、技術の話になればどこまでも深く、真摯に向き合います。

第二部セッションまとめ

パパになってもKaggleをやりたい/松尾研究所・合谷さん

ライフステージが変化してもKaggleを続けたいKaggler必見のライトニングトーク。定期実行タスクが簡単になったという機能アップデートを取り上げ、時間が限られている忙しいパパ・ママKagglerにとって、いかに実用的なツールに進化しているかが分かりやすく解説されました。

スポンサー企業による発表など:第二部では他にも、関西Kaggler会を支えるスポンサー企業などから多数の発表が行われました。最先端の現場で行われている最新の研究結果の共有や、実際のコンペへの具体的なアプローチなど、どれも知的好奇心を刺激される興味深い内容ばかりで、会場をさらに熱く盛り上げていました。

メリハリとクオリティの高さこそが、関西Kaggler会の魅力なのだと確信した瞬間でした。

そして会は夕暮れを迎え、会場を変えて懇親会が開かれました。

ここで初参加の筆者が何より驚かされたのは、その圧倒的な「フラットさ」と「なんでもあり」な包容力です。

名だたる企業のトップエンジニアも若手も、そこでは一切の関係がありません。企業や立場の垣根なんて最初からなかったかのように、あちこちで笑顔の輪が広がっていました。

交わされる会話も、ディープな技術論だけにとどまりません。お互いの趣味の話、普段のライフスタイルや日常の他愛もない雑談まで、まるで古くからの友人同士が久しぶりに集まったかのようなにぎやかさ。

「技術を愛する者同士」という共通言語があるからこそ、初対面でもここまで深く、そして気楽に繋がることができる。関西Kaggler会が誇る「絆」を、この懇親会の心地よい空気の中に見た気がしました。

関西Kaggler会 公式サイトhttps://kansaikaggler.studio.site/

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