今年一本しか映画館で映画を観ないなら『ゴジラ-1.0』で決まりだ!
今年も残すところ2か月を切りましたが、ここまでに映画館で映画をご覧になっていますでしょうか。
統計的に見れば、日本人は映画館で映画を(有料で)鑑賞するのは一年に一度ほどという計算になります(コロナ禍で多少の目減りがあったりしますが、この数字は20年ほど変わっていません)。
もちろん熱心な映画ファンの中には年に100本以上鑑賞するような強者もいらっしゃるため、一年を通して映画館に足を運んでいない方もたくさんいます。
映画鑑賞に対して潜在的な意欲を持っている方は少なくなくないのでしょうが、映画館に足を運ぶというのは意外に億劫で、何か強烈な“引き金”=最後の一押しが要るようです。
そんな最後の一押しになってくれそうな映画が2023年11月3日金曜日に公開になります。
目次
その映画とは!?
その映画とは邦画の超大作『ゴジラ-1.0』です。
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1954年に第1作が公開されて以降、日本だけでなくハリウッドでも映画化された“怪獣王ゴジラ”の最新作です。
近年はアニメシリーズなども展開されていますが、この『ゴジラ-1.0』は実写邦画版としては通算30作目のメモリアルな作品であり、シリーズ70周年記念作品でもあります。
監督は『ALWAYS三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』の山崎貴監督。
日本映画界でも屈指のVFXの達人があの『シン・ゴジラ』以来、7年ぶりの“ゴジラ映画”に挑みました。
今年の第36回東京国際映画祭のクロージング作品にも選ばれた本作の主演は先の朝の連続テレビ小説「らんまん」の主演コンビの神木隆之介と浜辺美波。
放映は「らんまん」の方が先ですが、キャスティングの決定と撮影自体は『ゴジラ-1.0』の方が先のようです。
これに安藤サクラ、吉岡秀隆、青木崇高、山田裕貴、佐々木蔵之介といった豪華キャストが揃いました。
去る2023年10月18日、TOHOシネマズ新宿のIMAXシアターでの『ゴジラ-1.0』の関係者披露試写が行われ、ありがたいことに東宝からのご招待を受けて一足先に作品を鑑賞してきました。
さらにIMAXシアターで『ゴジラ-1.0』を体験することができるということが何より、魅力的なことでした。
IMAXはただ、大画面ということというようなことだけでなく、精密な画像の美しさと、ハイレベルな音響を堪能できる特別仕様です、俗にラージフォーマットという上映形態です。
画面の大きさや画像の美しさはもちろん、音のも素晴らしかったです。なんでも録音にはZOZOマリンスタジアムで超大型のスピーカーを設置していとのことで、それも納得の重厚な音も楽しめました。
そんなこともあってIMAXかドルビーアトモス、ドルビーシネマという仕様のシアターでの鑑賞をオススメします。
もし、近くの映画館にそう言ったシアターがなかった場合は、その映画館で一番大きな画面のシアターを選んでください。
とにかく、少しでも大きな画面、良質な音響の劇場で“年に一度の劇場体験”を彩ってください。
絶望の映画化!!
主演の神木隆之介がこの『ゴジラ-1.0』という映画は“絶望という概念の映画化”だと言いましたが、言い得て妙な表現です。
『ゴジラ-1.0』はシリーズで最も古い時代設定の映画になっていて舞台は終戦直後の日本。
戦争で何もかも失い“0(ゼロ)”になった日本にゴジラという脅威が襲来して“-1.0(マイナスワン)”に追い込みます。
劇中のゴジラは体長50メートルということで、『シン・ゴジラ』のゴジラの半分ほどの大きさではありますが、何せ舞台が戦後直後の日本ということで、50メートルを超える建物などなく、すべてのモノがゴジラの眼下の存在となります。
また、この大きさがちっぽけな人間の“ちっぽけさ”を絶妙に感じさせることができ、今までにない“直接ゴジラに蹂躙される人間”を描くことができています。
また、この時代日本は防衛力を含めたすべての力を放棄するしかない状況にあったため、人類は“ゴジラ映画史上最も無力”な存在になっていて、それがまた“絶望感の映画化”を推し進めています。
シリーズ未経験でも大丈夫!!
先述の通り『ゴジラ-1.0』は邦画実写30作品目ではありますが、完全に独立した映画になっているので、過去作の予習などの“ゴジラリテラシー”は一切要らないのもおススメポイントです。
映画内にはこれまでゴジラ映画を鑑賞してきた人たちからすると“思わずニヤリ”とする描写もありますが、これはまぁやや変化球的な楽しみ方で、本筋としては何も知らずにただただ『ゴジラ-1.0』の迫力を劇場で体験するために足を運んでいただければ、なんら問題ありません。
身軽な気持ちでただただ大迫力の映画を鑑賞するという“シンプルで最高の映画体験”をぜひ『ゴジラ-1.0』で体感していただければと思います。
(文:村松健太郎)